今回は、『当帰(トウキ)』についてお届けします。血に働く生薬
『当帰(トウキ)』は、セリ科のトウキの根を乾燥したものです。
『当帰(トウキ)』は、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸、葉酸、ビタミンB12,ビオチンなどのビタミン類を含み、造血作用があります。当帰の精油は大脳に対して鎮静作用を示し、延髄に作用して少量では延髄中枢を興奮させ、多量では抑制すると言われています。このことからみても、貧血からくる気分の不良を鎮め、自律神経の乱れを調整する働きがあります。
『当帰(トウキ)』と川芎(センキュウ)は、温めて血の巡りを良くする血剤です。『当帰(トウキ)』は甘いので、辛い川芎(センキュウ)と比べると、身体を補う要素があります。
(効能)
鎮痙、鎮静、血管拡張
『当帰(トウキ)』の含まれる漢方処方薬として
『当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)』『四物湯(シモツトウ)』などがあります。