今回は、『天門冬(テンモンドウ)』についてお届けします。
『天門冬(テンモンドウ)』は、ユリ科のクサスギカズラの塊状根を湯通しした後、外皮をとって、乾燥したものです。
『天門冬(テンモンドウ)』は、肺と腎に作用してかたい痰を作らないようにします。できてしまったかたい痰を解かす力は少ないです。咳を鎮め、潤す作用があります。
『天門冬(テンモンドウ)』と似た生薬で、麦門冬(バクモンドウ)があります。痰を作らないように『天門冬(テンモンドウ)』を、できた痰を取り去るのに麦門冬(バクモンドウ)を使います。『天門冬(テンモンドウ)』と麦門冬(バクモンドウ)が一緒に使われることもあります。
(効能)
鎮咳、強壮
『天門冬(テンモンドウ)』の含まれる漢方処方薬として
『清肺湯(セイハイトウ)』『滋陰降下湯(ジインコウカトウ)』などがあります。