脚に『ムズムズする』などの不快感が起こる病気をむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)といいます。
夕方から夜にかけて症状が出やすいため、不眠を引き起こすことがあります。脚の不快感は動かない時に現れやすいです。長時間にわたって症状が治まらないので、精神的な負担が強い病気になります。男性より女性に多く見られます。
現在のところ、原因ははっきりわかっていません。脳の神経物質であるドパミンの機能障害が関係しているとされています。また、鉄不足がむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の原因になるとも言われています。ドパミンを作るのには鉄が必要なため、鉄が不足するとドパミンの量が減少してしまします。糖尿病や慢性腎不全、パーキンソン病、鉄欠乏性貧血などの病気や妊娠が原因となって起こることも多いようです。
◎西洋医学での治療
鉄剤やドパミン系、神経の興奮を抑制するお薬などを使います。
◎むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)を改善する生活習慣
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の引き金になっているといわれているカフェインやアルコール、喫煙を控えましょう。
シャワーなどの刺激で症状が減り、寝付きやすくなる場合があります。食事では、鉄分が不足しないようにしていきましょう。
◎東洋医学でのむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の考え方
東洋医学では、五臓(五臓には肝・心・脾・肺・腎があります)の『肝』、気血水の『血』と関係が深いと考えます。『肝』は血液を巡らす臓になります。
漢方治療では、『血』を補うことが大切になります。
◎むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)によく使われる漢方薬
①四物湯(シモツトウ)、②帰脾湯(キヒトウ)、③抑肝散(ヨクカンサン)、④当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)などです。
お一人お一人の方のその時の病態・症状に合わせて、ご提案していきます。是非、ご相談下さい。