咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)

咽喉頭異常感症は、咽喉部(のど)の奥に何かできている、のどがしめつけられる、ものがひっかかるなどの感じを訴える症状になります。のどの炎症や腫瘍などの明らかな病気がないのに、のどの異常感を訴えるものを咽喉頭異常感症といいます。

多くは心因的な原因でおこり、ストレスが溜まっている方や、がんを強く心配している方などに生じやすいようです。

◎西洋医学での考え方

原因となる病気をみきわめるために、慢性炎症に有効な薬を服用して、異常感の変化を見ます。それでも、変化が改善されない場合は、食道造影などの検査を行います。一時的に自律神経を調整する薬を内服することもあります。

◎日常生活での注意点

検査で異常がなければ、あまり気にしすぎないようにしましょう。うがいをまめにして、のどを乾燥させないようにすると良いです。

◎東洋医学での咽喉頭異常感症の考え方

漢方では、のどに梅干しの種が引っかかって飲み込もうとしても飲み込めない感覚『梅核気(ばいかくき)』や、あぶった肉がのどにくっついているような感覚『咽中炙臠(いんちゅうしゃれん)』と呼ばれたりします。気滞(気の滞り)と水滞(水の滞り)から生じていると考えられます。

咽喉頭異常感症によく使われる漢方薬

①半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)、②苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)、③麦門冬湯(バクモンドウトウ)、④甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)などがあります。

お一人お一人の方のその時の病態・症状に合わせて、ご提案していきます。是非、ご相談下さい。