膀胱炎は、膀胱に炎症を起こした状態です。⑴急性膀胱炎、⑵慢性膀胱炎、⑶間質性膀胱炎の3種類があります。
⑴急性膀胱炎
原因の80%は大腸菌が尿道から膀胱に侵入して炎症を起こしたものです。女性は男性にくらべて尿道が短く、しかも尿道の口が肛門から近いため、肛門の周囲にいる大腸菌んが膀胱内に侵入しやすいのです。
特徴的な症状は、①排尿痛、②頻尿、③尿がにごることです。
⑵慢性膀胱炎
大腸ほかの病気で放射線治療をうけたとき、放射線が膀胱にもあたるために起こる放射線性膀胱炎のほか、抗アレルギー薬や抗がん剤などを使用することでも起こります。実際はそう多くない病気です。
初期の症状は、下腹部痛の不快感くらいですが、炎症が強くなると、急性膀胱炎と同様に、頻尿や残尿感などが現われます。
⑶間質性膀胱炎
膀胱壁の粘膜に炎症がおこるのが急性膀胱炎ですが、もっと深く粘膜の下層部までに炎症が及ぶのが間質性膀胱炎で、膀胱が萎縮する病気です。原因は不明ですが、自己免疫疾患やアレルギー疾患でないかと考えられています。
下腹部痛(膀胱痛)、頻尿などの症状は急性膀胱炎と非常に似ています。同じ排尿痛でも、急性膀胱炎では排尿の終わりのころに痛みを感じるのに対して、間質性膀胱炎の多くは、尿が膀胱にたまってくると激痛がおこり(畜尿痛)、排尿すると楽になる点です。ひどくなると1日に20~30回と極度の頻尿になり、尿がたまってくると、寝ていても痛みで目が覚め、夜中に10回以上トイレに起きるようになります。また、急性膀胱炎と違うのは、尿中に大腸菌などの細菌が検出されないことです。