この症状は自己免疫によるもので全身の血液が固まりやすくなり血栓が出来やすくなる。習慣性流産や不育症の原因の一つに挙げられています。胎盤の血管に生じた血栓が引き起こす胎盤梗塞により胎児に血液がおくれなくなるのが原因と考えられています。治療としてはアスピリンやヘパリン療法で血液に血栓が作らないようにします。妊娠前からまたは、妊娠が判ってから服用されているケースがあります。

◎38歳の方

不妊治療で抗リン脂質抗体症候群がわかりアスピリンを服用するようになりました。流産の可能性が高いので体外受精に進むにあたり、ご夫婦ともに漢方薬での体質改善を希望していました。

色白な方で手足の先が特に冷たく冬は湯タンポがかかせない程の冷え性、生理痛もあり毎月痛み止めを服用しています。ホルモンの数値は良いので血流量を増やし、於血を取りながら血流を良くする漢方薬で3ヶ月は採卵に進まないで様子を見ることになりました。

採卵に向かってセキソビットを5日間服用。最初の採卵では8分割と胚盤胞の2つ受精卵ができました。8分割受精卵を移植しましたが陰性でした。次は2段階で移植するため1周期開けて採卵し前回の胚盤胞の受精卵とあわせて移植。子宮内膜の状態は前回も今回も問題なく無事に着床しました。着床と同時にヘパリンの注射が始まりましたが10日たった頃に不正出血があり、切迫流産の可能性があるので注射が中止になりました。

子宮の血流がスムースに流れるように安胎薬の漢方薬とサプリメントを補いながら無事に出産。途中心配されてましたが本当に良かったです。