女性の疾患で多いご相談は冷え性、更年期症状、生理不順、PMS、月経前のかゆみ、出産後の自律神経やうつ症状、乳腺炎などがあげられます。

今回は更年期の症状について

更年期は閉経前後の10年くらいに出てくる症状です。卵巣の働きが低下してきますと脳から卵巣に働くFSH（卵胞刺激ホルモン）が過剰に働くが卵胞は育たないのでエストロゲンは分泌が減少していきます。エストロゲンは卵胞が育ってくるだけではなくて他にも骨を丈夫にする、自律神経のバランス、コレステロールを減少するなどの働きがあります。

症状として多いのは

□顔がほてる　　□汗をかきやすい（特に上半身）　□ホットフラッシュがある

□腰や手足が冷える様になった　　□息切れ、動悸がする　　

□寝つきが悪い、眠りが浅い　　□怒りやすい、イライラする　　　□くよくよしたり、憂鬱になる

□頭痛、めまい、吐き気がすることがある　　□疲れやすい　　　□肩こり、腰痛、手足の痛みがある

□しびれ、頻尿、排尿障害など

漢方の考え方は「卵巣が働かないからそれに相当するホルモンを補充する」のではなく、その方の出てきている症状にあわせて選んでいきます。加味逍遙散が良く使われていますが、その他の処方や加味逍遙散に加えていく処方が該当する方が圧倒的に多いです。

例えば不眠が強く現れている方にはそれに該当する処方、また、イライラしやすい、つい怒ってしまう症状が強い方にはその処方をお選びしています。

精神安定剤やホルモン剤を飲む前に漢方薬を服用されてはいかがでしょうか？