更年期障害

女性は、40歳半ばくらいから、様々なからだの変化を感じるようになります。月経が不規則になる、顔やからだがほてる、腰や手足が冷える、イライラしたり気分が落ち込む、眠れないなどです。

更年期とは、医学的には、閉経前後の10年くらいをいいます。閉経とは、女性ホルモン(エストロゲン)を作っていた卵巣が衰え、その働きを止めた状態です。エストロゲンが減ることにより、更年期の症状が出てきます。日常生活にも影響するようなひどい症状が出る場合、それを更年期障害と言います。エストロゲンは、生殖機能だけでなく、女性の健康を保つうえで大きな役割を果たしています。エストロゲンが低下していくことによって起こる更年期の症状は、不定愁訴などの自律神経失調症、高脂血症、骨粗しょう症にいたるまでいろいろあります。

◎更年期に起こりやすい身体の不調

①月経不順・無月経;月経周期の乱れから、更年期に入ったことを自覚することがおおいです。
②ほてり・のぼせ・発汗;女性ホルモンの分泌バランスの崩れが、自律神経に影響を与えておこります。
③不安感;更年期の症状は、肉体だけでなく、精神面にもでます。年齢的に、子供の独立、親の介護などストレスや悩みの多い時期です。そこに、女性ホルモンの乱れがおこり、心身のバランスを崩すきっかけになります。
④不眠;精神的な不安、また、肉体的な冷えやほてり、発汗も原因だったりします。
⑤イライラ;自分ではなかなか気づかないものですが、更年期に入るとイライラして怒りやすくなることが多いようです。ホルモン分泌が急激に変化したときに起こりやすい症状で、月経前に気持ちが不安定になりやすいのと同じことです。
⑦めまい、耳鳴り;更年期には、血圧が変動しやすくなります。この血圧の変動に伴い、めまいが起きたり、耳鳴りが起きたりします。
⑧疲労・倦怠感;身体がだるく、疲れやすいという訴えも多いです。
⑨冷え;冷え症は、更年期だけでなく若い女性にも多い症状ですが、更年期にはいままで冷えを自覚しなかった人までもが、急に感じたりします。ホルモンの乱れで、自律神経のはたらきも乱れ、血管の収縮・拡張の調節がうまくいかず血液の循環が悪くなるためです。上半身はのぼせて暑いのに、下半身は冷えて、不快な思いをするのがこの時期です。

◎西洋医学での治療

ホルモンの補充療法や、更年期障害の症状に合わせてお薬が出されます。心の不調の場合は、抗不安薬などになります。

◎東洋医学での考え方

漢方では、体全体のバランスを考えて病気や症状の改善を考えます。女性ホルモンと関係の深い腎(五臓;肝心脾肺腎の中の腎)の機能の改善や、自律神経系や情緒と関係の深い肝(五臓の中の肝)の機能を整えていきます。

よく使われる漢方薬に加味逍遙散(かみしょうようさん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、温経湯(うんけいとう)などがあります。

お一人お一人の方のその時の病態・症状に合わせてご提案していきます。是非、ご相談下さい。