炎症だけでなく皮膚をつくっていく力をつける事が大切

アトピー性皮膚炎はファストフードやレトルト食品、冷凍食品、パン食を食べる機会が多くなってから増加しています。

遺伝的要因だけでなくバリア機能を低下がおき、乾燥や寒さ、発汗や日光などによる刺激から症状が起きます。ストレスも重要な要因になっています。

①即時型の1型アレルギーはアレルゲンが体内に取り込まれるとすぐに活発に反応して蕁麻疹のように発症します。赤味や軽い浮腫を起こす程度です。

②遅延型のⅣ型アレルギーはここに至るまでに時間の経過と共に好酸球やT細胞など様々な細胞が真皮の血管から出現させ、それが表皮に入り炎症を増悪させます。

③ストレスの要因はアトピー性皮膚炎では自律神経過敏な方が多く、内外の因子がストレスとなり皮膚炎を発症します。乾燥したアトピー皮膚は触る部分から痒みが発生し、全身に広がる皮膚炎となります。できるだけ搔かないようにすることが大切です。

漢方的にとらえますと遺伝的な要素は「腎」の領域にとられます。「先天的な腎精」の不足ための免疫異常と考えます。この場合は基本的に種々の感染に弱い状態です。腎陰虚(じんいんきょ)になり虚熱が発生してきます。慢性になりますと腎陽虚(じんようきょ)となり手足の冷えが生じ、それにより皮膚炎を発症します。

また、脾胃(ひい)の虚弱は重要な要素です。消火機能の低下は湿熱(しつねつ)がたまりやすくなり、皮膚炎につながります。胃気が肺に巡らなくなり、体の中、または表皮に水分の偏在をきたします。

東洋医学では腎、脾、肺の機能が大切です。

これらのバランスと強化が改善になっていきます。

次回はどのような漢方薬が良く使われているか?また、養生法などお伝えします