掌蹠膿疱症は、手のひらと足の裏にポツポツと水泡、膿疱ができ、爪も厚くなり色の変わってきます。

病態は膿疱が出来て何日かすると、膿疱が剥がれ落ち、また出来ての状態を繰り返します。膿飽の周囲が赤くなり左右対称に出来るのも特徴です。ご相談は40,50代の女性が多く、慢性になり、なかなか治りにくい方が多いです。

原因としては、歯などに詰めている金属アレルギーや扁桃腺炎、歯槽膿漏などと言われています。お悩みの方によっては、悪くなってくる時期と出来ない時期があり、痒みを伴うこともあります。このような場合でも漢方薬で良くなられていきます。

 

◎症例1 50代女性

Aさんは皮膚科に通わていましたが、同じ状態が続き、塗り薬やビタミンDを服用しても変化がないとのご相談でした。爪も4本がボロボロの状態で、接客業なので人前に手を出せないとお困りでした。

漢方薬を服用して徐々に膿疱の出来る範囲が狭くなり、風邪を引いたり、紙をさわる時間が多い時だけ出てきたりしながら、少しずつ良くなっていきました。爪もガサガサしていたのが根元の方からピンクの爪が回復してきました。3年悩んでいました指先も半年後には目だたない位にきれいになり、爪は1年半かかりましたが以前の状態まで改善しました。

2年にはストレスや風邪など体調をくずされても皮膚に症状が出ることも無くなり、廃薬になりました。

 

◎症例2 60代女性

両親の介護で大変だった時に全身にジンマ疹が発症され、それが落ち着いたが2年前に親知らずを抜いた頃に掌蹠膿疱症が出はじめる。

足裏に多く出来るが手の爪も変色してきて茶色になってきている。甘い物が好きで朝食に菓子パン、3時のおやつにケーキとコーヒーを毎日の様に食べていた。

10年前にも同じ様になりその時は皮膚科の軟膏で良くなったが、今回は軟膏を使っても良くならない。

ストレスの多い方なのでストレスの漢方薬と清熱作用の漢方薬を服用して頂きました。甘いものを控えて、緑色の野菜を沢山食べて頂く様に話しました。

服用開始から6ヶ月、足の硬くなって割れてくることはなくなり、膿疱が出来ても治りが早くなる。

1年後には夏の暑い時期に症状は出てきますが他の季節は落ち着いている状態になりました。

体質改善も食事のご注意も大切で、やはり食生活を守って頂けますと改善度が早くなります。