円形脱毛症は、突然、頭髪が丸く抜けます。1カ所だけ抜けること(単発性円形脱毛症)多いですが、多発性のものもあります。最も多いのは、小さな円形で脱毛する単発性円形脱毛症です。頭髪全体がほぼ抜けたり、眉毛が抜けたりする場合は、治りにくいものとなります。
原因は不明ですが、ストレス、自己免疫、内分泌異常などの説があります。ストレスによって自律神経が乱れ、髪をつくる毛母細胞に悪影響を及ぼすと考えられています。実際に、就職や転職、職場の人間関係、結婚、育児などがきっかけで起こるケースが多いようです。
◎西洋医学での治療
内服薬や外用薬では、頭皮の血行を促進する血行改善薬やステロイド薬やなどが使われます。
内服薬では、免疫抑制薬や不安を和らげるお薬が使われます。
◎東洋医学での円形脱毛症の考え方
東洋医学では、血虚(血が不足している)・お血(血が滞っている)を緩和したり、ストレスを緩和する漢方薬を考えます。
円形脱毛の改善のためには、長い時間を要する方が少なくありません。漢方薬の服用を始めてから改善していくまでに期間を必要とする方、また、良くなっていても季節や環境の変化によりまた、抜けてしまうこともあります。良くなったり、悪くなったりしながら段階的に改善していく場合が多いです。
◎円形脱毛症によく使われる漢方薬
①大柴胡湯(ダイサイコトウ)、②柴胡加竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)、③小柴胡湯(ショウサイコトウ)、④柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)、⑥桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)などがあります。
お一人お一人の方のその時の病態・症状に合わせて、ご提案していきます。是非、ご相談下さい。