小学校の高学年から中学生、高校生にみられる一種の自律神経失調症です。朝起きるのがつらく、朝に体調が良くないことが多くなります。
下半身の血液は、血管の収縮によって心臓へと還流され、再び全身を巡ります。ところが、血管の収縮作用を調節している自律神経の働きが不十分だと、血液が下半身に停滞して、立ちくらみやめまいを引き起こします。この自律神経の不調は、成長期におこりやすく、体質的・精神的要因が関係しているとみられています。
普段の生活の中では、規則正しい、リズムのある活発な生活を送るよう心掛けると良いです。できるだけ外気や日光にあたり、乾布摩擦などにより自律神経の働きを高めていきましょう。
起立性調節障害の症状の主な症状としては、立ちくらみ、めまい、気持ちが悪くなる、動悸・息切れ、食欲不振、腹痛、疲れやすい、頭痛などです。
◎西洋医学の考え方
昇圧薬や自律神経を整えるお薬が使われることが多いです。
漢方薬では、起立性調節障害は、気や血(気血水の中の)が不足していたり、気が滞っていると考えます。
よく使われる漢方薬①苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)、②五苓散(ゴレイサン)、③半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)、④小建中湯(ショウケンチュウトウ)、⑤補中益気湯(ホチュウエッキトウ)、⑤四君子湯(シクンシトウ)などです。
お一人お一人の方のその時の病態・症状に合わせて、ご提案していきます。是非、ご相談下さい。